2008-01-01から1年間の記事一覧

生き延びてこそ

生きて行きましょう 長いながい日々の連なりを 果てしない夜ごと夜ごとを 私たちは生きのび 運命が与える試練に耐えて 今も 年老いてからも 休むことなく他の人たちのために働きつづけましょう…… (「ワーニャ伯父さん」から、ソーニャの台詞) 屈辱にまみれ…

絶句

http://www.nahitech.com/nahitafu/elec/j25.html世の中には恐ろしい方がおられるものである。 以前某M氏が、単純な仕掛けで動物の動きや、ひいては知能っぽい動きをする物体を作る(知能へのアプローチとして)、という話をしておられた。 この物体、使って…

医学書に基づいて

K医師の無罪が確定する。小生の予想が外れた、ということは至極まともな素直な判断がなされたということだ。 K先生には心から、おつかれさまと言いたい。お隣のK国を除く全世界に、類を見ない刑事裁判が終わった。 同地検の村上満男次席検事は「違反者に刑罰…

一万アクセス御礼

こんな僻地ブログにいらしてくださり有り難うございます。 その時々に、思うに任せて書き散らしております故、怪しいところ、物狂おしいところが多々見受けられると存知ますが、平にご容赦願います。

この悔しさ。

残念ながら、僻地医療崩壊とか小児科崩壊とか、産科崩壊は何年も前から既定路線であった。 矛盾は蓄積され続けていた。 それは、なにがしかの犠牲を伴う儀式だった。 潜像が顕在化するには針のひとつきで十分だった。 それでも、幾ばくかの優秀な(つもりの…

心情論

報道機関には公平が求められる。 例えば、高校野球でも、勝ちチームと負けチーム両方のコメントを載せるとか。 医療裁判に関しては、勝ち負けは無い。長い時間と、多額の費用、精神的エネルギーを消耗する。いずれにせよ両方とも負けだ。 今回の裁判に関して…

喧嘩のやり方

戦うときに大切なこと http://medt00lz.s59.xrea.com/blog/archives/2006/03/post_333.html自分自身、怒るということは、厳に戒めている。 例えボロカスに言われようが、傷つけられようが、怒ってはいけない。 自分が正当である自信があるのなら。明日の判決…

古いカメラと電源スイッチ

昔使っていたニコマートというカメラには電源スイッチが無かった。いや、巻き上げレバーをちょっと引き出せば露出計がONになる。 どこの会社かは忘れたが、電源スイッチがOFFでも、シャッターを押した瞬間に、露出計がONになり、ちゃんと露出が合うんです、…

不測の事態

とはいえ、病院が停電になって、自家発電がパンクしていたらどうするか、という問題は残る。 PR-2なり、Bird Mark-7なりが廃棄されず生き残っていたとして、どれほどの医者が扱えるだろう? 混乱状態で冷静に前時代の遺物に命を吹き込んで、ピンチを脱したら…

レス・ウイルスの撲滅

昔のレスピレーター(以下レスと略)の使い方は、独特の感性が必要だった。それは患者さんを媒介として師匠から弟子に伝染させるようなものがあった。 はじめて自分で設定したレスは、バイト先の田舎病院に転がっていたBennett PR-2。酸素濃度設定は確か40%…

年収300万の2級医師かぁ

数ヶ月前にも読んだが、読み返すとなんとも噛めば咬むほど味のある文章だ。いや、経済側の人の本音が出ていて、おもしろいなぁ。医療費のコスト削減策はこんなにある 森永 卓郎氏のコラム http://www.nikkeibp.co.jp/sj/2/column/o/134/index.htmlコメントに…

当直の夜はシコシコと

当直について。 患者さんが来ない時間帯は、サマリー書いたり、保険の書類を書いたり。 今の時期はレセプトのコメントを書いています。 この作業が笑えます。ほとんど禅問答です。月に6バイアル認められるはずのアルブミンが2バイアル削られる。 じゃあ、…

診療関連死の死因究明制度創設に係る公開討論会

ほとんど今の日本の新聞なりジャーナリズムが取り上げないところで、重大な論議が行われている。 http://www.cabrain.net/news/article/newsId/17406.html http://www.cabrain.net/news/article/newsId/17446.html http://www.cabrain.net/news/article/news…

明日はどっちだ?

ふだんTVは余り見ません。特にドラマなんて、やってる時間に帰れるはずも無く、木更津キャッツアイを切れ切れに見た程度。さて、日曜日夜の某医療系ドラマが巷で評判なので、先週録画したものを見てみました。長期入院患者に退院を迫る医者(遠藤先生)が悪…

バケツ一杯の空気

今週はかなり忙しかった。疲れた。昔読んだSFで、未来の地球は酸素が買い占められて、生存するには酸素スタンドにコインを入れなければならない、という荒唐無稽なものがあった。 日本の未来がそうならないことを祈る。

医療の効率

http://kurie.at.webry.info/200807/article_35.html日本の医療は世界的に見て高効率だというエントリ。 これをさらに高効率化するのは、金の卵を産む鶏の腹を割くが如し。物資不足、熟練工の不足、ガソリンの粗悪化に泣かされ続けた誉エンジンの歴史を再現…

地中海病院

http://ncode.syosetu.com/n0204e/novel.htmlいわゆるweb小説ですが、巧みです。医療に関わる方も、そうでない方も、複雑な読了感におそわれることでしょう。医療は利潤を追求すべきではない。 しかし、患者さんの求める物が、自分の理想とかけ離れた物であ…

More Today Than Yesterday

お口直しに、Spiral starecaseの名曲です。 staircaseではないことに注意。

黒い炎

検査や治療が立て込んでいると、最後の方の治療が17時過ぎに開始になってしまいます。あるときご家族から「なんでそんなに遅くなるんだ。説明が無いのはおかしい」とひどく怒られました。「外来とか他の検査とかが立て込んでて」と話しても理解されず悲しか…

剖検カンファレンス

剖検カンファレンスというものがある。 大学病院で、患者さんがお亡くなりになられたあと、大概は病理解剖が行われる。どんな夜中でも病理医が電話一本で駆けつける。 ご家族にとってはご遺体を傷つける訳で、誠に気の毒なのだが、患者さんの体の中で何が生…

絶句

ある超有名ブログでのコメント 先生のところは助産師の募集はしていますか? もししているなら、かなり興味があります。 転職を考えていますが、私のように何でも出来るベテランにふさわしい所を探していました。後輩や学生の指導にも私は結構定評があるらし…

消費文化がもたらした恐るべき幻想

ロハスメディカルで小松秀樹氏と内田樹氏が対談している。 http://www.lohasmedia.co.jp/medical/pdf/33-talk.pdf http://www.lohasmedia.co.jp/medical/pdf/32-talk.pdf財政面では、今の政治に期待するのは止めた。人のココロがすべてを決めるのだろうと。…

魯迅いわく

「古人は、書を読まなければ愚人になる、といった。それはむろん正しい。しかし、その愚人によってこそ世界は造られているので、賢人は絶対に世界を支えることはできない。」 他分野の方のページがココロの支えになっています。知的な断片がココロのパズルの…

辺境病院のつらさ

僻地病院に勤務する本当の辛さは、本来人的設備的に受け入れることが難しい超重症患者をどこにも送ることが出来ない時、身にしみる。 地理的に3次救急病院が百キロはなれている、とかより、送り先のココロの問題。 大学病院に患者を紹介しようとしたら、二…

三つで五百円

小唄 端唄 長唄 都々逸 歌謡曲 アル ゼンチン タンゴからコンチ ネンタル タンゴ シャンソン オペラにウエスタンから ラテンおミュージックまで 三つで五百円でございます いかがでございましょうか… ご存知、西条ロックさんの「三つで五百円」です… さしず…

8月20日

そして、ことの行く末をかたづを飲んで見守るでやんす。 巷間で崩壊云々言われておりますが、誰よりも切実にこのことを感じているのは、同業者達であります。

救急雑考

medt00lz様の7月7日エントリから、黒猫様のコメント。 一次、二次、三次なんて分けてもあんまり意味無くて、、、救急車は近くて受け入れて貰える病院へ放り込んで、医師に渡してしまおうとする傾向が強い。 専門外の患者が運ばれて来そうになったときに、…

Freedom at Midnight

最近、空気が甘く感じるようになってきた。 梅雨から初夏の夜の香りが一番好きだ。 甘やかに鼻腔と肺を満たす。 昔バイクに乗っていた頃、こんな季節の夜に走るのが好きだった。

他分野にはないインパクト

友人(非医療者)の奥さんが出産で大変なことになったらしい。 前回出産もそうだったので帝王切開となったが、術後出血が止まらない。 「いやーバケツ一杯ぐらい輸血されたっけ?」 彼は笑うが、彼の幸運は産科病院が大学病院から15分くらいのところにあった…

病院の新陳代謝

10年ほど前、酷い場面に出くわしたことがある。 20年ほどその病院に勤めていた外科の先生が、心ならずも退職されることになった。 仲間内の送別会でその先生が男泣きされて、びっくりした。 内視鏡とか検診とか行き場所はあったのだろうけど、その先生は…