生肉を食べるということ

生食用食肉の緊急監視を厚労省が行っているようです。*1
ざっと見て感じたのは、本来食のプロであるべき調理人たちの細菌学の知識の乏しさです。

本来、獣の肉の生食という習慣は日本には存在しませんでした。
第二次大戦後にどこかの国の人たちが持ち込んで、
某大歌手とか某有名プロレスラーが好んで食したので、一般に広まったとみるべきでしょう。
すでに国民の食習慣として定着したものだから維持すべき、という先入観・前例主義は捨て去るべきです。


ですから、行政は
「牛豚鶏の肉を生で食うやつの気がしれん。そんなものに本来許可とか規制とかあり得ない話だ。生肉食って命落としても自己責任じゃ。」
くらいのステートメントを出して、引いてしまえば無問題、と思います。
ガイドラインとか指導とか言っている時点で「気は確かか?」と思います。
参考とか言ってますが、全然ぬるすぎます。*2

万一規制するならば、全例サンプリングして細菌培養なりPCRにかけて、大腸菌やカンピロやサルモネラがいないことを確認する、とかすべきです。
また、トリミングと簡単に言いますが、表面が汚染された肉塊をいくら完全滅菌した包丁で切っても、完全に無菌の肉塊を得ることは理論上不可能です。一回割を入れるたびに新しい滅菌済みの包丁を使用し、肉塊の2−3割の歩留まりで、というのが現実的な線でしょうか?
その結果、ユッケが一皿1万円になっても、仕方ないことです。

レバ刺しに関しては、何をかイワン。あれは食物ですらないです。細心の注意を払っても細菌が混入するような代物は生で食べるべきではありません。