OLYMPUSは潰れない

オリンパスが愈々いかんようだ。
ただ、先日書いたとおり、このメーカーには不思議なファンがいる。
OM707なんて奇天烈なカメラをものし
挙句OMマウントを廃止したのに
いまこの期に及んで
高価なEPL-3を買おうかとか
E-5があるうちに買っておこうかとか
そういうユーザーがいるのだ。オリンパスには。
ここのところ社員は涙して聞いてほしい。

オリンパスは遠からず上場廃止されるだろう。
だが、倒産するかは分からない。
なぜなら、鉄板のように堅いユーザー群がいるから。
オリンパスがいくらやばい会社でも、胃カメラが壊れたらここから買うしかないのだ。
だから、資金繰りは案外続くと思う。
医療部門から赤字産生装置と蔑まれたデジカメが、値崩れしても株価ほどではない。
そこの辺を銀行がどう判断するかなのだ。
正直オリンパスの負債が現在どのくらいあるか分からないけど、
胃カメラが現状で売れ続ければ、10年で返せない額ではないだろう?
だから、オリンパスが単純に破綻処理されるとは考えない。

いま、オリンパスの社員方に問いたい。
あなた方はいままで大いなるプライドを持っていた。それは一体何なのだろうと。
過去数十年間、今日のような日を迎えるなんてことは夢にも思わなかったであろうが、実はこの世に確かなものなんて何もない。
特許が切れれば恐ろしい勢いでライバルメーカーが襲い掛かったであろうし、それは国内勢だけではないだろう。
こういう事態が起きなかったとして、いずれ窮地に立たされることがなかったであろうか。


リーディングカンパニーの価値は如何にして形成されたか、謙虚に考えてほしい。
このような事態に陥った要因の一つに、虚心さというか、冷静に自分自身を見つめる視点の欠如があると思う。
それは顧客である我々に対してだけではなく、納入業者とか、下請け企業とか、社会全体におけるありとあらゆる関わり方にもあると思う。大げさにいえば。
危機が無ければまっとうな生き方を見つけられない、というのは情けない話だが、我々のうち多くは実はそうなのかもしれない。


今後大胆なリストラは必要だろうが、私はオリンパスのカメラを信頼し続けるし、多くの医療関係者もそうだろう。
その思いを理解して、清く再出発してほしいものだ。