大丈夫?オリンパス

個人的には、オリンパスという会社はとても好きだった。
カメラのデザインは個性的で本質を突いていた。
ニコンは別格として、確固たるブランドイメージを築いてきた。
医者になって、内視鏡室でオリンパスの機材を見て信頼感を感じた
このメーカーは、他の会社が出来ないことをやる。
だから、医療の仕事ができるんだろう。
私にとっては、長年仕事の相棒であった。
印象的な機材は、TJFである。それは胆道系という秘境に旅立つ時、信頼し得る相方だった。
260シリーズも素晴らしい。癌がここにありますよ、教えてくれるような。


そのブランドイメージが揺らいでいる。

数年前、社内の不正を内部告発した社員が、不当な扱いを受けたとして
裁判を起こした。
それはそれなりに一部で評判にはなったが、今回は違う。
社長を解任してしまった。今回も他社買収がらみ。
どうも、社内コンプライアンスが、いかんようだ。

オリンパスの製品には熱狂的なファンが多い。
最近公開された映画のポスターで、20年前のカメラを女優さんが持っている写真を見た。聞けば、そのうら若い女優さんの私物という。
とうの昔に、生産中止となって、サポートもされていないフイルムカメラが、だ。
個性を嫌う日本社会の中で独特のイノベーションを果たしてきた会社が
大きく揺らいでいる。