涙を流す自由人

最初に結論を申しますが、医師は単なるエンプロイー(被雇用者)ではなく、自らの意思で職務を遂行するボランティアとしての扱いが妥当と考えます。病院における生産的手段とは、建物でも検査機器でもなく、知識、経験、技術……なのですから。


医師こそが手段の所有者だということはこの世界以外では意外にも知られていません。別に知ってもらわなくてもいいですけど。あくまでも絶対者という意味ではないです。誤解めされぬよう。


以前の書き込みと矛盾する事を言いますが、勤務医の業務を労働三法で縛る事に一番拒否反応を示すのは、実は医師自身かもしれません。患者の容態が急変し得る事、疾患の流行により業務内容とそのリスクが大きく変動しえる事など、一般的な労働者と同列に扱うのはかなり無理があります。それゆえ勤務医は一種の「有償ボランティア」として考えるのが妥当でしょう。


そういう人種を曲がりなりにも働かせるには、義務観念の押し付けでは駄目で、次の二点への配慮が必要かもしれません。

1)自主的に自己責任で処理できる部分が大きいこと。(自己裁量権
2)組織運営と経営の方向性について、十分な発言権を有していること。


医業とは本来自由なものです。でも、多くの勤務医が己が不幸をかこつのは何故でしょう。
今の小生には、その辺を上手く言えないのです。