あれから3年 経ったのかしら

福島大野病院事件
2006年2月18日にK医師が逮捕された衝撃は忘れない。
どこで見聞きしたかは実はよく記憶していない。でも、言いようの無い絶望感は忘れない。
自分たちがしょっている仕事のリスクを世間がどのように受け止め、評価しているのか、
まざまざと実感させられた瞬間だった。

産科の崩壊、ネット上で起きていることの多くは、その後のことである。

あれから、3年経ったのか。随分長い時間だったような気がする。
その間、世の中は想像できないくらいに変化した。
その変化は、非可逆的な気がする。

http://obgy.typepad.jp/blog/2008/10/post-5158.html

判決文を読んで、大概の方はため息をつくと思う。
まず病気があって、医療行為があって、それが悪意とか注意不足とかがなくて、患者さんが亡くなった。
地理条件とか、一人医長の問題がまずある。
重い気持ちになると思う。腕が動かなくなると思う。

過疎地の、労基法無視の職場で命をすり減らしながら働いた結果がこれですか。

多くの地方の病院から医者が消えている。
研修期間を短くしても、僻地勤務を義務づけても、本質が変わらねば同じようなことは繰り返されるだろう。