一番嫌な存在

うちの近所の某施設。
困った時は患者さんを送りつけて、回復しても引き取らない。曰く、「空きベッドに次の患者を入れました」舌の根も乾かないうちに、新たな患者さんを送りつけてくる。
医者の名前だが、明らかにスタッフが書いたような筆跡、内容。そんな紹介状を見ても、もう何とも思わない。

で、患者家族が、… まあ、そういう感じなのだ。
普段から自分で面倒を見ておられるご家族だと非常に話が早いのだが、施設に預けている家族というのはどこか現実感を喪失していて「こうあらねばならない病」に罹っている確率が高い。そういう人と話すと、どっと疲れる。常識が通用しないというか。



ひとつ言いたいのは、現在の急性期病院は、決して看取りの場として適切ではないということ。看取りと言う行為は、治療放棄と批判されても仕方が無いわけで、スタッフの意思統一が図られていれば良いのだが、現実はなかなかうまくいかないことがある。癌末期患者に高カロリー輸液をつながないと不信感を持つスタッフが未だにいるくらいで。で、時々はカンファレンスして、末期医療に必要なのは何か?善意が患者さんを苦しめることもあるよ、とお話するのですが。分かってくれるには、時間とスタッフの資質が必要と感じます。



昨今の在院日数短縮の圧力は、急性期病院での看取りを確実に難しくしています。
何か、医者として振る舞えるスペースと時間がどんどん小さくなっているような感覚です。