決めごと

職場にはあるルールがあり、仕事を円滑に流すためには欠かせない。
新しい職場に混ざったら、まずローカルルールを把握することから始まる。
病院ごとに電子カルテの様式も違い、結構大変。胃カメラの所見書くだけでも、全然違う。
組織の中では略語も微妙に違い、会話が不完全に終わり、齟齬を招く。
転勤後1ヶ月はメモを片手に走ることになる。

ネットワーク内で隠語、略語で業務を走らせる場合、スタッフ全員がそのプロトコルを実装している必要がある。
閉鎖された環境では、それはうまく機能する。
転勤の多い医者は、そういうネットワークからつまはじきされることが多い。特に公的の大きな病院の場合。
さらに、暗号乱数表が毎年変わるような職場はきつい。件の高齢者医療制度やら特定検診やらで、院内わやくちゃ。
基幹病院から医者が消える一つの原因は、間を埋めるスクリプトを書く対価が無い、との判断ではないだろうか、と密かに思う。

どこの病院でも通用するスキルを持つ、というのは心の中の密かな宝石だったのだが、そういう価値観を持つ若い先生も少ないのかも。



飯を食うために箸だけじゃなく、フォークもスプーンも手づかみもあり、だったら制約が少ない方が楽かも。

でも、七面倒なスクリプトを未だにしこしこ書いている自分がいる…。