研修医がドラマになりにくい時代

先週酷評したドラマですが、1週で評価してもアンフェアかな、と思い、見てしまいました。
今の若手の先生達が何を考えているのか?
たぶんドラマ化という視点からは、本職であるはずの我々にも
わかりにくいことでしょう。


自分の若手時代、ある先輩が話してくれました。
「数年後君の手が何をするのか、できるのか、
わくわくしながらたくさん経験をつみなさい。
いい医者になるために、辛い思いをたくさんしなさい」
自分は、それはちょっと嫌な言い方だな、と思ったのですが、
当時は自分の非力さに悩む暇すらなかった気がします。
いきなり実戦に放り込まれて、自分なりの戦い方を見つけろ
みたいな教育だった。


今の若い先生方は自分たちとは違って、患者さんにも
丁寧だし、バランスが取れている気がします。
その反面、モラトリアムの時代が長くなっているのでしょうか?
自分のように、1−2回先輩の後ろで鎖骨下静脈穿刺を見学して、
「じゃ、おまえ、明日からやれよ」ということはないはずです。
幸い、自分は気胸も血胸も経験しませんでしたが。


間違いなく、研修の先生方にも、患者さんたちにとっても、
今の時代のほうがいいに決まっています。
でも、ドラマにはしにくいような気がします。


ラストのぬるさも含め、自分が感じた違和感を書いてみました。
研修だから、ドラマ化もeasyというのは正反対です、ということで。